越冬の準備と管理方法

まだまだ暖かいですが、12月になると巣箱も冬支度です。

冬期中の巣箱管理のポイントは風除けと湿気対策で、どちらかというと湿気対策が優先されます
巣箱の設置状況に応じて冬支度方法を変えていきます。

風除け対策

冬期中は巣箱内に冷気(特に北風)が入り込まない様に、なるべく全ての隙間を防ぎます。ミツバチの出入り口は出入口段(東側または南側)のスリットの部分だけで良いです。JBeeFarmの巣箱の場合、巣箱土台の網部分を風よけ板で塞ぎます。北風が入ってくる北西側に板(ダンボールやコンパネ、プラスチック板でもOK)や断熱材を設置すると良いでしょう。

土台の風除け板を設置

また、北風が特に強く当たる高台などでは巣箱側面に直接風が当たらないように風除け対策を設置しても良いでしょう。JBeeFarmでは巣箱を一体化させる効果もあるため、スノコ状の板で巣箱全体を1年を通して囲っています(夏も冬もなるべく同じ対策で済ませます)。

また、可能であれば(無くても良い)、天井外板と巣箱天井の間に断熱材を挿入します。天井板への断熱材挿入によって、巣箱上部からの熱の放出を防止する効果を期待しています(効果は確認していません)。

巣箱天井に断熱材を入れても良い

湿気対策

風除けと同等、またはそれ以上に重要なのが湿気対策です。建物の北側など1年を通して陽の当たらない場所など、湿気が多い場所に巣箱が設置してある場合は巣箱内の空気の出入りを塞いでしまうと、湿気で巣内にカビが生えて幼虫や成虫病気になりますので、冬期中に風が入り込みにくい南側を開放しても良いです。そもそも、そのような湿気のこもる場所に巣箱を設置してはいけません。設置場所周辺に苔が生えていたらその場所は避けた方が良いです。巣箱は建物や木が茂っている南側に設置するようにしましょう。

ミツバチの凶暴化

冬期中はミツバチは凶暴化するので、なるべく近づかないことです。巣箱周辺で作業するときは必ず面布を被ります。刺されても知りません。

冬期の管理

ニホンミツバチは寒さには強いので、冬期中は必要以上に心配する必要はありません。とくに九州は暖かいので越冬時のリスクは本州よりも少ないと思ってください。また、冬期中は周辺に花が咲いてないからと言って砂糖水を与える必要はありません。冬期中にミツバチは積極的に幼虫を育成しませんし、成虫もほとんど活動せずハチミツを多く必要としません(ミツバチはハチミツを主に幼虫の餌に使用するために貯蔵しています)。また、ミツバチは冬期中は凶暴化するので、しっかり巣箱を固定して(冬の嵐対策)春が来るまで近寄らず、そーっとしておきましょう。冬支度が終われば、春までほとんどやる事はありません。あるとすれば、巣箱の中に湿気が籠もってないかを冬期中に1,2回点検するくらいです。春の採蜜についてはこちらをどうぞ。

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