現在、国東半島の石井ピュアファームさんで1年間の農業研修に参加し、月に1,2回ですが無農薬無肥料農法を学んでいます。
数年前から石井ピュアファームさんのマルシェイベントなどに参加させていただいていたので野菜作りには関心があったのですが、時間が取れずに1歩踏み切れずにいました。
しかし、ここ数年は物価が高騰し、夏場の猛暑などで食料生産の不安定化が叫ばれるようになってきたこともあり、野菜作りから養蜂についても色々なことが学べるのではないかとついに一念発起。
2024年の春から石井ピュアファームさんの農業研修に参加することになり、また実践の場として6月から自宅から近くの場所を開墾して畑にすることにしました。
農作業については何も分からない状態でしたので、鍬の使い方から、マルチの設置の仕方、種まき、発芽した苗の間引き、草刈りなど毎日の基本となる作業を国東の研修で学び、そして自分の畑でそれを実践するという日々が現在まで続いています。
最初は比較的管理が簡単であり、またビールと一緒に枝豆を食べられるので、迷う事なく大豆からスタートさせました。
梅雨開けに畑の開墾とイノシシ対策が終わり、それから大豆の種を撒き、無事に種からの発芽を確認。
そして、秋には枝豆を採取、そして今年は無理かもと思っていた種の収穫まで一通り体験することが出来たのでした。
秋からはカブやダイコン、かつお菜、白菜、春菊、小松菜、キャベツなどを種まきして、野菜の成長と収穫が毎日楽しみになりました。
まだまだ、分からない事ばかりですが、恐らく死ぬまで趣味として野菜作りは続くと思います。
石井ピュアファームさんでは種からこだわる無農薬無肥料農法を推進しています。
畑の中に持ち込むのは固定種の種のみ、それ以外は外から基本的に何も持ち込まない農法です。
もちろん、堆肥も水も入れない、農薬散布もなし。
肥料も入れないのになぜ壌中の栄養分が確保できるのかな?と最初は不思議でしたが、土壌中の窒素は空気中から野菜や雑草が吸収するし、固定種から育った作物の根っこが土壌の微生物によって、分解されて次の世代の栄養源となります。
土壌環境が整えば野菜も強くなるので、虫の被害も年々少なくなります。
連作も問題ありません(逆に連作を奨励しています)。
水分は雨水や朝露にから十分に吸収できるので撒く必要はありませんし、固定種だと根っこが下に伸びるので地中から十分水分を確保できるのです。
この農法で今年の猛暑も枝豆はしっかりの水なしで乗り越える事が出来て、感無量です。
固定種の大豆のすごさを見せつけられました。
まだまだ野菜作りは勉強中ですので詳細な説明はできませんが、この畑で野菜ができるということは方向性は間違っていないということらしいです笑!
世の中に色々な農法がありますが、なぜ私が石井ピュアファームさんの農法を学び始めたかというと、たまたまマルシェ出店でお隣さんになったという理由もありますが、それはその農法の考え方がニホンミツバチ養蜂で私が目指しているものと似ているなと直感的に感じたからです。
私が目指している養蜂は簡単に言うと「手抜き養蜂」です(素人養蜂家さんが気軽にニホンミツバチ養蜂に挑戦するには敢えて「手抜き養蜂」という言葉が理解し易いと思って私はそう呼んでいます)。
基本的にめんどくさがり屋の私は楽に楽しく養蜂をしたいのです。
なので、なるべく手を掛けない養蜂を目指しています。
私はハチミツをたくさん作って売る予定もありませんし、そもそもニホンミツバチ養蜂は大量生産は向かないのです。
養蜂以外にも色々やる事はあるし、毎日が生産販売に追われてニホンミツバチを嫌いになりたくないので、極力作業の手間を減らし、ミツバチさんには美味しいハチミツをストレス無い状態でたくさん作ってもらえないかと色々試しました。
そして、人間がニホンミツバチとできるだけ関わらず(必要最低限の関わりだけ)、ミツバチにとってストレスのない最適な環境を提供することで、最高のハチミツを味わえると今では確信に至りました。
養蜂を趣味で始めた頃は色々とミツバチにとって良いと思える事をやってきましたが、いろんな意味で人間のエゴであると思えることが多くありました。
そして、成功失敗を重ねた結果、意味があると思うことだけを残してどんどん手間は減らしてきました。
全てはミツバチを信じるだけ。
ミツバチに過度な期待はしない。
たくさん採れても採取できなくても一喜一憂せずに、それを受け入れるだけ。
結果として楽な養蜂になりましたし、ミツバチも病気などならずに元気で活動してハチミツの品質もかなり上がりました。
前からあった私の養蜂に対するこのような考え方と、石井ピュアファームさんの農法に対する考え方は共通点が多く、実際に農作業を学ぶ事でその共通点を多く感じることができてます。
なので、ニホンミツバチ養蜂のやり方を学ぶ人には石井さん農法を学べとは言いませんが、無農薬、無肥料の農法を同時に学ぶことで、ニホンミツバチ養蜂の理解がさらに深まると思うので、強くおすすめします。
思う事は人それぞれでしょうから、自らやってみて、感じてみてください。
手抜き養蜂の様子については、サイト内の記事として記載しています。