分蜂のシーズンが近づいてきました。去年、分蜂に成功した人は去年と同じやり方で良いです。去年、分蜂群が入居したということは、周囲にミツバチの巣がある可能性が高いと思われますが、実は今年も入居するかどうかは分かりません。去年たまたま運が良かっただけかもしれません。逆に、去年の誘引がうまくいかなかった人は、以下の点に考慮して再チャレンジしてみてください。
とりあえず、今年も去年と同じやり方でやってみる
まずやるべき事は、とりあえず去年と同じやり方でやってみることです。去年はたまたま運が悪く探索バチが巣箱を見つけてくれなかっただけかもしれません。今年も同じ場所で巣箱を設置して、探索蜂の動きを観察してみましょう。もし、今年も探索蜂が全く誘引巣箱に寄って来なければ、その周辺にミツバチがいない可能性が非常に高いと思われます。2,3年続けてその巣箱に探索蜂が寄ってこなければ、思い切って全く違う場所に巣箱を変更してください。もし、探索蜂が巣箱に出入りしているのに、女王蜂の入居まで至らない場合は、巣の中にクモやトカゲなどの侵入者がいないか確認してください。または、同じ敷地内の違う条件の場所に誘引巣箱を移動してください。
誘引のポイントはとにかく設置場所
誘引のコツについては誘引ワークショップで細かく説明していますが、誘引の成功のポイントは主に巣箱を設置した周辺環境で決まります。巣箱の形状や、巣箱の匂いもポイントではありますが、何よりも周囲に越冬したミツバチの群が、いるかいないかが重要です。そして、越冬群が巣箱設置場所の近くに沢山あるほど誘引成功の可能性も高くなりますので、巣箱の設置場所は十分考慮されることをおすすめします。
例えば、周囲が蜜源が少ない場所や農薬の散布量が多いゴルフ場や広大は畑では入居率が低いようです。逆に、住宅街などの混み入った場所では入居率は高くなります。周囲に緑があるからミツバチがいるという固定概念は捨ててください。グーグルマップの航空写真で巣箱を置いてある周辺環境を確認すると何か情報が得られるかもしれませんよ。
キンリョウヘンの開花時期を調整する
ミツバチの分蜂は4月いっぱいがピークですが、キンリョウヘンの開花は品種によっては4月中旬頃になるケースもあります。できれば、キンリョウヘンの開花を4月初旬に調整することで、分蜂の捕獲の機会を高めましょう。もし、キンリョウヘンの開花が遅れそうであれば、キンリョウヘンが開花するまでの間に巣箱の横にミツバチが好みそうな匂いの元を置いておくと探索蜂がその匂いに気づいてくれるかもしれません。
最後は数打ちゃ当たる
ミツバチの誘引の成功のコツは誘引の確立を上げていくことです。しかし、どんなに確立を上げたとしても100%の確立にはなりませんので、最後は誘引巣箱の数を増やしていくしかありません。いろいろな場所に巣箱を置いてそれぞれの場所で観察することでミツバチの動きが見えてくるので面白くなってきます。とりあえず、3カ所は誘引巣箱は置きたいところです。
詳細については、3月に誘引ワークショップを各地で開催しておりますので、ご興味があればご参加ください。